過食とダイエット(4)

誰が見ても激ヤセは明らかで、他支店の人の中には私が重篤な病気なんじゃないかと本気で思っていた人もいたようです。

父からも「お前大丈夫か?」と心配されましたが「糖尿病になりたくないから・・・」と耳を貸しませんでした。その言い訳は全くの嘘ではないですけど。

そんなある日、電車の中で意識を失うという事がありました。当時の満員電車というのは今の比ではなく、常に駅員が押してようやくドアが閉まる状態でした。

車内では全く身動きが出来ず、カバンがとんでもない方向に持っていかれたら降りるまでそのまま、手を離してもカバンが落ちる事なく宙に浮いたままなんて当たり前でした。

そんな中、無理なダイエットが響いたのでしょう。目の前が暗くなり始めて、ジーンと耳鳴りがして来ました。降りようにも降りられず、そのまま意識を失いました。おそらく数秒くらいだと思いますが満員のお陰で倒れる事もなく、人と人の間に挟まってました。

それでダイエットを止めれば良かったのですが、しばらく続けました。ただ、この時の記憶が何の脈絡もなく「もう止めよう!」とあっさり止める事に繋がった可能性はあります。ちょっと話が飛びますが、後にパニック発作が出た時に「過去に電車の中で気分が悪くなった事はないか?」と医師に聞かれ、この件の事を話したところ、医師は大きく頷いてました。関連付けて考えたようですが、私は全く関係ないような気がします。

体重が63kgになった時に、(それが目標体重だった訳ではないですが)あっさりと止めました。止められました。ただ、そこからもちょっと大変でした。

止めてからすぐに1日3000kcalくらい食べるようになりました。身体が受け付けないとかは全くありませんでした。スポンジが水を吸い込むように元に戻るかと思いましたが、体重は下がり続け体力も戻らず、このままだと死ぬんじゃないかとすら思いました。

結局、56kgまで下がり続けましたが、何とか回復しました。こうして約2ヶ月で86kg→56kgという狂ったダイエットは終了しました。

体重は半年後くらいには65kgに戻り、そこ後は75kgくらいで固まりました。ただ、それから2年間は病気と言えないまでも色々な体調不良が起こりました。明らかにダイエットの影響だと思います。

もう30年も前の事です。若さゆえ無謀な事をしましたが、若さゆえ、事なきを得たのだと思います。2ヶ月で30kgも体重を落としたという事はそれまで何かを努力して達成させた事のなかった私にはすごい自信となりました。人生が変わったかの錯覚すらありました。

その充足感はそれでいいとしても、やはり異常さは否定出来ません。心の奥底にある「何か」が問題です。

この記事へのコメント