「ジロがなく」を読んで

山下賢二さんと同姓同名の山下ケンジさんの絵本です。

ジロという犬が主人公です。ジロはカラスに育てられた犬です。

旅に出たジロは同じ犬仲間からイジメられ、どこへ行っても追い出されます。

それが声のせいだと気付き、やがてジロは鳴かない犬になりました。

ケンカやどんな事があっても鳴かないジロはやがて強い犬だと一目置かれ、仲間が出来てボスになりました。

群れで畑などを荒らすようになったジロたちは、ある日、畑の持ち主の男から猟銃で襲われます。一匹が殺された後、もう一匹が撃たれそうになった時にジロはありったけの声を張り上げて鳴きました。「カアーカアー」

男が空を見上げた瞬間に反撃に出て事なきを得ました。

こんな物語です。緘黙症ではありませんでした。ただ、周りと違う声は緘黙症の原因になりかねないですね。この絵本のテーマは「異質なもの」でしょうか?周りと一人違う存在。

そういう意味では「やましたくんはしゃべらない」と同じテーマだと思います。

ただ、「やましたくんは・・・」の方はもともと喋る存在である人間が主人公なだけに「なぜ喋らないの?」が先行してしまいます。しかも絵本の中に答えが描かれてないのでテーマが隠れてしまっているように思います。

山下賢二さんと山下ケンジさんが同一人物であったなら・・・学校で喋らなかった人が書いた、鳴かない犬の物語として更にいい作品になったように思います。

読む側の問題かも知れませんが・・・

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